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みなさん、こんにちは。

妊娠の悩み相談専門 

自分らしく幸せに生きるための心理カウンセラー(助産師・公認心理師)
佐々木 陽子です


以前、私が 助産師外来で関わらせて頂いた ある妊婦さん(仮名 綾さん)のお話です

妊娠16週になったところ

綾さんには、助産師外来で初めてお会いしましたが

第一印象、表情が冷たく淡々とした受け答えが気になる方でした


お腹の上からエコーで赤ちゃんを見ていた時のことです

「動いてますねー ちゃんとおなかで元気にしてくれていますよ」  

そう声をかけました


まだ16週では、胎動も感じることができず、
本当に赤ちゃんが生きているかも自覚ができない時期なので不安ななか病院に来院し
エコーで赤ちゃんがちゃんと動いているのを確認すると涙を流し、喜ぶ方もいるくらいです

ですが、綾さんは違いました


「もう見せなくていいです」


その一言で、あやさんに何かがあるのだと思い、ゆっくりと話しかけました

すると綾さんは「妊娠したことが嬉しくないんです」とはっきりおっしゃいました


よくよく聞くと、結婚はされているので いつかは考えてもいいかとは思っていたけれど

すぐに授かるとは思ってもみなかった綾さん


仕事が好きなのに子どものために休まなくてはならないことが許せないこと、
子どもが嫌いなこと、お腹が大きくなる自分の姿が醜いことなど 話し始めました

そんな綾さんの思いを受け止めつつ、妊娠を中断することを考えているのか尋ねました

「出産はするつもりですでも、どうやったら前向きになれますか…?」

そんな質問をぶつけてきた綾さんに出産することを決めたその思いに寄り添い、

「少しずつでも赤ちゃんのことを考えられるといいですね」と伝え、
絵本の読み聞かせをさせて頂きました


それは「わたしがあなたを選びました」という産婦人科医の鮫島浩二医師がかいた本です

(実は一緒に働いていたことがあり、素晴らしい先生なのです)

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わたしがあなたをえらびました
おとうさん、おかあさん、あなたたちのことを、こう、呼ばせてください
あなたたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、わたしは地上におりる決心をしました


きっと、わたしの人生を豊かなものにしてくれると感じたからです
汚れない世界から地上におりるのは、勇気がいります
地上での生活に不安をおぼえ、途中で引き返した友もいます
夫婦の契りに不安をおぼえ、引き返した友もいます
拒絶され、泣く泣く帰ってきた友もいます

あなたのあたたかいふところに抱かれ、
今、わたしは幸せを感じています


おとうさん、わたしを受け入れた日のことを、あなたはもう思い出せないでしょうか?
いたわり合い、求め合い、結び合った日のことを
永遠に続くと思われるほどの愛の強さで、わたしをいざなった日のことを
新しい”いのち”のいぶきを、あなたがフッと予感した日のことを

そうです、
あの日 わたしがあなたを選びました


おかあさん、
わたしを知った日のことをおぼえていますか?
あなたは戸惑いました
あなたは不安に襲われました

そしてあなたは、わたしを受け入れてくださいました
あなたの一瞬の心のうつろいを、わたしはよーくおぼえています


つわりのつらさの中でわたしに思いをむけて、自らを励ましたことを
わたしをうとましく思い、もういらないとつぶやいたことを、
私の重さに耐えかねて、自分を情けないと責めたことを、
わたしはよーくおぼえています


おかあさん、あなたとわたしはひとつです
あなたが笑い喜ぶときに、私は幸せに満たされます
あなたが怒り悲しむときに、私は不安に襲われます
あなたが憩いくつろぐときに、私は眠りに誘われます
あなたの思いはわたしの思い、あなたとわたしは、ひとつです

おかあさん、わたしのためのあなたの努力を、わたしは決して忘れません
お酒をやめ、タバコを避け、好きなコーヒーも減らしましたね
たくさん食べたい誘惑と、本当によく闘いましたね
わたしのために散歩をし、地上のすばらしさを教えてくれましたね
すべての努力はわたしのため  あなたを誇りに思います

おかあさん、あなたの期待の大きさに、ちょっぴり不安を感じます
初めての日に、わたしはどのように迎えられるのでしょうか?
わたしの顔はあなたをがっかりさせるでしょうか?
わたしの身体はあなたに軽蔑されるでしょうか?
わたしの性格にあなたはため息をつくでしょうか?


わたしのすべては、神様とあなたたちからのプレゼント
わたしはこころよく受け入れました

きっとこんなわたしが、いちばん愛されると信じたから


おかあさん、あなたにまみえる日はまもなくです
その日を思うと、わたしは喜びに満たされます
わたしといっしょにお産をしましょう
わたしがあなたを励まします
あなたの意思で回ります
あなたのイメージでおりてきます

わたしはあなたをこよなく愛し、信頼しています


おとうさん、あなたに抱かれる日はまもなくです
その日を思うと、わたしの胸は高鳴ります
わたしたちといっしょに、お産をしましょう

あなたのやさしい声が、わたしたちに安らぎを与えてくれます
あなたの力強い声が、わたしたちに力を与えてくれます

あなたのあたたかいまなざしが、わたしたちに励ましを与えてくれます

わたしたちはあなたをこよなく愛し、信頼しています

おとうさん、おかあさん、あなたたちのことを、こう、呼ばせてください
あなたたちが仲睦まじく結び合ってる姿を見て、
わたしは地上におりる決心をしました

きっと、わたしの人生を豊かなものにしてくれると感じたからです

おとうさん、おかあさん、今、わたしは思っています

わたしの選びは正しかった、と
わたしがあなたたちを選びました

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一対一で、綾さんに語りかけるように絵本を読んでいくと綾さんの頬に涙がつたいました
綾さんはこの現実に一生懸命に向き合おうとしていたのだと思います
ただ、どうしたらいいか分からなかったのです

そして色々な想いを話された後にあるメッセージを残してくださいました

正直、(助産師外来が)もっとマニュアル的なものかと思っていましたが

 本当に心から寄り添って頂けて、まだ前向きとまではいきませんが 
 心が少し柔らかくなった気がしました 
 絵本の読み聞かせは思った以上に心に響くものがあり思わず泣いてしまいました
 お話ができて本当に良かったです ありがとうございました


綾さんとはこの後も関わらせて頂く機会があり出産まで見守らせて頂きました

今では我が子をちゃんと受け入れ
授乳のたびに見つめながら声掛けをして楽しそうにしている綾さん

妊娠生活のひと時の関わりでも、想いに寄り添うことができ
こうした幸せにつながるケアができたこと嬉しく思っています

妊娠中はホルモンの影響でネガティブな感情も生まれやすいのです

こんな時に、一人で思い悩んでいても

ママにとっても赤ちゃんにとっても決していいことはないですよね

嬉しい感情だけではないはず
そんな思い悩んだことはぜひ助産師に話してみてください

妊娠しているあなたの一番の味方は助産師です


今日もお読み頂きありがとうございました


みなさん、はじめまして

妊娠の悩み相談専門 

自分らしく幸せに生きるための心理カウンセラー(助産師・公認心理師)

佐々木 陽子です


私の強み、主な専門分野は

『妊娠』にかかわる女性の心理サポートです


社会に出てから今日に至るまで助産師として沢山の女性に関わる仕事をしてきました

助産師の仕事は、ただ単に 赤ちゃんの出産をお手伝いするだけではありません

『妊娠』にまつわる全ての女性に向き合う仕事です


妊娠すると、「おめでとう」というイメージがあるかもしれませんが、

実際は喜びばかりではありません

ここのホームページを訪れてくださった方は

きっと、色々な問題に悩み苦しんでおられるのだろうなと思います

・予期せぬ妊娠
・中高生などの若年妊娠
・相手が誰だかわからない妊娠
・パートナーと別れた後に判明した妊娠
・未婚による妊娠
・不倫相手との関係の末に分かった妊娠
・3人目、4人目と突然の思いがけない妊娠
・結婚はしているけど希望をしていなかった妊娠
・精神面での問題を抱えての妊娠
・胎児の問題を抱えての妊娠

こういった、戸惑いを持つ方と向き合い寄り添うことも助産師の仕事の一つです

最近は、自分で妊娠判定が簡単にできるようになったので

ある程度は気持ちを整理した上で病院やクリニックに来院される方も多いですが
それでも現実を見て、どうしよう・・・となるのです

もちろん、妊娠して「出産する」と決めたとしても
妊娠が順調に経過するとは限らず流産、死産をしてしまう方もいます

また、22週という中絶ができない週数に入り「出産する」という選択肢しかなく、

悩んだ末に特別養子縁組に赤ちゃんを託すという決断をする方もいます

また、未婚で出産する方もいれば、不倫問題で裁判沙汰になりながら出産を迎える方もいます


私たち助産師は、お一人お一人の人生を決して否定することなく
悩める全ての女性たちに常に「寄り添い続ける」のです

そして時には相談に乗ったりその方に合ったアドバイスをさせて頂いたりします

目の前にある現実を変えることはできなくてもその現実に向かい、

どう向き合えばいいのかは一緒に考えて新たな行動することができるからです


女性ならではのデリケートな問題で家族にも話せず、

一人で悩む方が本当に多くいらっしゃいますが、戸惑いの中にいる時に一人で抱えていても
決していい答えなんか見つからないんですよね

そんな時、助産師は一番の味方となり得ます

しかしながら、多くの病院やクリニックでは多忙な業務に、寄り添うことが難しく
ある意味、医療者からも突き放されたように感じる方もいるかもしれません

そういう方のために、病院とは別の場所で、私はこれまでの助産師経験を生かし

『妊娠』にかかわる女性のための心理サポートをしていきたいと考えています

これまでに、5,000人以上の女性のこころと身体に

寄り添い続けた 現役助産師・心理師があなたがあなたらしく、幸せに生きるために、
あなたが抱える妊娠の悩みをサポートしていきます

まずは一人で悩まず、相談してみませんか?


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